



この時期恒例の名張・青蓮寺湖のカヤックツアーも先日、無事開催・終了しました。
前日夜半から当日朝にかけて雨が降り続けましたが、ツアー開始時間までにはすっかりやんでくれました。
西高東低の気圧配置になり、北西風が強まりけっこう肌寒くなりましたが、それもまたこの時期の「自然の鼓動」の味わいだと言えます。陽が差すと暖かさに包まれ、日が陰ると再び、谷間を走る冷たい風に身体を引き締められる。一日その繰り返しの中で、そしてピーンと張りつめたような静けさの中で、木々の葉のパッチワークのような色合い、静寂を割って水面からいきなり飛び立つ水鳥、風が湖面を渡っていくときのさざ波、香落渓の断崖絶壁の背面を彩る青空と、草原を走る動物を想わせるようなちぎれ雲の速い流れ、山の木々の合間からふと出現する滝の白い筋と谷間に響くしぶき音、・・・。山上湖というひとつの閉鎖空間の中で、その湖面に身を置いた者にしか決して知ることのない、瞬間瞬間に立ち現れては消えてゆく水辺の素顔を、臨場感たっぷりに垣間見ることができました。
そこでは、ちょっとした「寒さ」もまた、五感をより鮮やかに際立てる「彩り」のようなもの。
地味ではあるけれど、だからこそ良い、カヤックならではの、豊かな時間の流れを噛みしめるような一日でした。